Banksy

法廷闘争に敗れたバンクシーの商標が危険にさらされている

■覆面芸術家バンクシーが、「花束を投げる暴徒」の画像使用権をめぐる訴訟で、グリーティングカード会社に敗れました。

■バンクシーは、昨年ロンドンに設立した「ギフトショップの商標が損なわれた」と主張して敗訴。

■バンクシーの「商標」が危険にさらされる可能性があるというのです。

本記事では、バンクシーに下された厳しい判決内容について解説します。

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バンクシー に対するEUの厳しい判決

出典:Gross Domestic Product – Banksy


バンクシーは、エルサレムで描いた壁画「花束を投げる暴徒」の画像使用権を主張するグリーティングカード会社「フルカラー・ブラック」に敗訴。

2014年、バンクシーの代理人である「ペストコントロールオフィス」は、「花束を投げる暴徒」のEU商標を申請することに成功したが、2020年9月、2年間の論争の末にそれがくつがえされた。

欧州知的財産庁(EUIPO)のパネルは、
「バンクシーの身元が不明であることから、彼がこの作品の紛れもない所有者(著者)であることを特定できない。」
として、反対の判決を下した。

パネルによると「バンクシーは匿名で、ほとんどの場合、キャンバスや自分の所有物に落書きをするのではなく、他人の所有物に許可なく落書きすることを選んだ」。

2019年10月、バンクシーはロンドン南部のクロイドンに実店舗型のギフトショップ「グロス・ドメスティック・プロダクト(Gross Domestic Product)」を立ち上げ、「商標権訴訟」で世間の注目を浴びた。

バンクシーはオンライン販売のみを提供する同店をオープンした際、その動機は「おそらく、これまでに芸術を制作するにあたり最も詩的でない理由」だったと述べている。

その動機とは「商標権争い」だった。

バンクシーは声明の中で、

・あるグリーティングカード会社が、私の芸術に付随する商標を取得しようとしている

・バンクシーのフェイク商品を合法的に販売するために私の名前を管理しようとしている


と述べている。

パネルによると、この店は「非現実的で攻撃的な商品」を販売しており、警察の使用済み暴動用ヘルメットで作られたディスコボールや、2019年にグラストンベリーフェスティバルでストームジーが着用した防刃ベストのレプリカなどが含まれていた。

欧州知的財産庁(EUIPO)は、それらが訴訟を台無しにしているとして同店を批判。

3人の裁判官からなるパネルは、

・バンクシーの目的は、商品を商業化するために商標としてトレードマークを使用することではなかった… 。しかし、法律を回避するためだった。

・バンクシーの行動は、誠実とは言えない。


と述べた。

グリーティングカード会社を代表するブレーザーミルズの商標弁護士アーロンミルズは、「判決により、バンクシーの他の商標も危険にさらされる可能性がある」と述べた。

「バンクシーに商用利用をする意図がなければ、そのトレードマークは無効であり、不正行為に問われる可能性もあります。それどころか、バンクシーの商標はすべて同じ問題をかかえており、危険にさらされているのです。」

と同氏は「World Trademark Review」に語った。

Pest Control Officeからコメントは出ていない。

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「花束を投げる暴徒」とは

【所在地】Ash Salon Street, Bethlehem, West Bank, Palestine イスラエル

通称「フラワースローワー」(Flower Thrower)、または「Love Is In The Air」(LIITA)と呼ばれるこの作品は、2003年にイスラエルのベツレヘムで大型ステンシルとして登場して以来、広く親しまれてきたバンクシーの代表作です。

2017年にバンクシーがイスラエルの分離壁のそばにオープンした世界一眺めが悪いホテルWalled Off Hotel』には、3枚セットで額装されたこの作品が飾られています。

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最後に

実は数ヶ月前から、バンクシーのWebサイトにアクセスできなくなっています。

現在バンクシーのサイ(https://banksy.co.uk/)のランディングページには、ロンドンの地下鉄車両に描かれたネズミのステンシル画像が表示されるだけです。

以前のように、バンクシーの過去作品の公式アーカイブをみることはできなくなりました。

もしかしたら、裁判に勝てないことを悟ったバンクシーが自身の作品を保護するためにアクセスを制限しているのかもしれません。

世界的に著名となったバンクシー と言えども、匿名で法的な権利を得ることはむずかしかったようです。

こんな判決が出たからといって、グリーティングカード会社「フルカラー・ブラック」がバンクシーの名前や商標権を独占するようなことは、絶対にあって欲しくないですね。

今回は以上になります。

» こちらの動画もどうぞ:
アムステルダムのバンクシー展【Banksy unofficial exhibition in Amsterdam】

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gypsycats

Paris Diary written by gypsycats from Paris France フランスとパリとアートを愛しています。アートやファッション、小旅行など様々なことを綴ります。

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