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バンクシーが地中海の難民救助船に資金を提供【Louise Michel】

■イギリスのストリートアーティスト、バンクシーが「北アフリカからヨーロッパへ向かう難民」を救助するためのボートに出資。

■バンクシーが購入したあざやかなピンク色の船は、当局の妨害をさけるために秘密裏に出航して難民を救出しました。

■ピンクにペイントされた船体には、風船のかわりにハート型の浮き輪をもったバンクシーのトレードマーク「風船の少女」がステンシルされています。

» バンクシー本人による作品集”Wall and Piece”【日本語版】 はこちらです。

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バンクシーが地中海の難民救助船に資金提供

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アートの世界で活躍する人たちみたいに、ぼくも地中海をクルーズするための船を買いました。

元フランス海軍の船です。

欧州当局が欧州以外の人からの遭難信号をわざと無視するので、ぼくはこの船を救命ボートに改造しました。

All Black Lives Matter (すべての黒人の命を軽んじないで)
THE M.V.LOUISE MICHEL(ルイーズ・ミッシェル号)

mvlouisemichel.org

出典:バンクシー インスタグラム

▲バンクシーが資金提供した移民救助船が地中海で出航

フランスのフェミニストでアナーキストLouise Michel の名にちなんで「ルイーズ・ミッシェル号」と名付けられたこの船は、8月18日スペインのバレンシア近郊、ブリアナ港から秘密裏に出航。

木曜日には14人の女性と4人の子供をふくむ89人の遭難者を助けました。

現在、難民を下船させるか、欧州の沿岸警備船に移すために安全な港を探しています。

【バンクシーの救助船】ルイーズ・ミッシェル号とは

▲バンクシーが出資したルイーズ・ミッシェル号 写真:Ruben Neugebauer

救助の経験豊富な欧州の活動家で構成された乗組員たち105人は、すでに2回の救助活動をおこないました。

現在はNGO船「シーウォッチ4」に乗船。

バンクシーは「ルイーズ・ミシェル号」をあざやかなピンク色にペイント。

バンクシーのトレードマーク「風船の少女」がライフベストを着てハート型の安全ブイを持つ作品をステンシルしました。

31メートルのモーターヨットは、他のNGOの救助船よりも小さいですが、かなりのスピードがでます。

船は先週火曜日に出港し、すでに最初の任務を遂行して地中海中央を航海。

バンクシーが船長ピア・クレンプに送ったメッセージ

▲2019年8月Pia Klempのスピーチ

バンクシーの救助活動への関与は、近年数千人を救助してきた複数のNGOボートの船長ピア・クレンプにメールを送った2019年9月にさかのぼります。

こんにちは、ぴあ、新聞で君のことを読んだ。君はすごいよ!
ぼくはイギリスのアーティストで「移民危機」について作品を制作しています。
新しいボートか何かを買うのに(ぼくのお金)使ってくれないかな?
教えてください。
よくやった 

Banksy

クレンプは最初、冗談だと思いましたが 政治的立場からバンクシーに選ばれたと考えています。

バンクシーの救助活動への関与は、金銭的な支援に限られています。

私は 海難救助を「人道的行為」ではなく 「反ファシストの戦い」だと思っています。
バンクシーが船を運転できるふりをしたり、
私たちがアーティストのふりをすることはありません。

Pia Klemp

「ルイーズ・ミシェル号」の最高速度は27ノット。

「うまくいけば、リビアの沿岸警備隊が難民を乗せたボートにたどり着いてリビアの収容所に彼らを引きもどす前に、沿岸警備隊を出し抜くことができるでしょう。」ピア

» バンクシー監督ドキュメンタリー”イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ(日本語字幕版)”はこちらです。

絶望的なリビアの難民

▲写真: Ruben Neugebauer

リビアの移民の状況は絶望的であり、組織的な拷問やレイプ行為は人権団体によって長いあいだ記録されてきました。

リビアの沿岸警備隊はEU加盟国と協力し、大量の移民をリビアに帰しています。

非国家の海難救助隊はそれを長いあいだ批判してきました。

国際機関はリビアの沿岸警備隊が海上で人々を虐待していることや、彼らをリビアの港で民兵に売りわたしていることを非難。

国際移民機関(International Organization for Migration)によると、今年は7600人以上の移民が欧州への渡航を阻止されて「権力争いと戦争で荒れたリビア」にもどされました。

ルイーズ・ミッシェル号はフェミニストのプロジェクト

「ルイーズ・ミッシェル号」の乗組員10名は多様な経歴をもち、全員が「反人種主義者」で「反ファシスト」、急進的な政治的変化を求める「活動家」であることを表明しています。

フェミニストのプロジェクトであるため、ルイーズ・ミシェル号の名のもとに発言できるのは「女性乗組員だけ」

看護師で、最初の救助活動の責任者リア・ライスナー氏は、このプロジェクトは女性やLGBTの権利、人種的平等、移民の権利、環境主義、動物の権利など、社会正義のためのさまざまな闘争を結集。「その中心にあるのはアナーキスト」であると言及しています。

ロンドン、ベルリン、ブリアナの間で秘密裏に計画された「ルイーズ・ミシェル号」は海上救助の装備をととのえて停泊していました。

乗組員はメディアの注目により計画がじゃまされるのをおそれました。

バンクシーが出資したプロジェクトが、移民を救うために地中海中央に向けて出航するという噂がひろまれば、ヨーロッパ当局はそのミッションを妨害するでしょう。

そのため、バンクシーのチームと救助活動家たちは最初の救助をおこなうまで船についてニュースでは公表しないことにしました。

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ヨーロッパへの警鐘

ルイーズ・ミシェル号は地中海での死を防ぐことを目的とした市民社会のメンバーによる最新の介入です。

今年、救助活動をおこなった他のNGO活動家は、イタリア当局に阻まれています。

Covid-19のロックダウンも海難救助活動に影響をあたえ、NGOクルーはここ数週間、地中海中央にもどることができません。

2020年には、500人以上の難民や移民が地中海で死亡していることが知られ、実数はかなり多いと推定されます。

水曜日には、リビア沖でボートのエンジンが爆発した際に、5人の子供をふくむ45人が死亡したと国連が発表。

今年、1万9500人以上の移民が中央海上ルートに沿って地中海を横断し、イタリアやマルタに到着して生還しました。

「ルイーズ・ミシェル号」初のミッションを準備した活動家クレア・ファッジェネッリ氏は、このプロジェクトをヨーロッパへの警鐘としてとらえています。

『私たちは、ヨーロッパの意識を目覚めさせたいのです。

私たちは何年も前から叫んできました。

ヨーロッパの国境で、起こってはいけないことが起こっているのに、あなた方はそれに目をつぶっている。目を覚ませ!と。

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ルイーズ・ミッシェル号をマルセイユ市が受け入れ

いくつかの都市から入港を拒否された「ルイーズ・ミッシェル号」ですが、地中海に面したフランスの都市マルセイユが助けることにしました。

Q:マルセイユ市がこのような判断をした動機は何ですか?(franceinfo.fr)

正確には、彼らは移民ではありません。
難破して死の危機に瀕した人たちです。彼らは危機的状況で海の上にいます。
女性や子供が死んでいく…そんな状況で、書類や規則を求めている場合ではありません。

わたしたちは彼らを救い、助けます。これはわたしたちの決断です。
わたしたちはフランス共和国大統領や欧州に責任を取ってもらうつもりです。
地中海はもはや墓地にはなりえない。
海で人を死なせるわけにはいきません。

手段を提供しなければならない。

このような判断をするために、国の自治体に訴える必要があるでしょうか。
わたしたちには地中海都市としての責任があります。
怪我をした人の面倒を見て、治療をし、普通の法律を適用する。
助けなければ彼らはおぼれてしまう。
わたしたちの人間性が問われているのです。

マルセイユ市副市長ブノワ・パヤン(Benoît Payan)

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gypsycats

Paris Diary written by gypsycats from Paris France フランスとパリとアートを愛しています。アートやファッション、小旅行など様々なことを綴ります。

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