Banksy

バンクシーが奴隷商人コルストンの台座に提案【Black Lives Matter】

バンクシーがまたしても新作を発表しましたね。今回はシンプルなドローイングですが、ブリストルで行われた「黒人差別に反対する抗議デモ = Black Lives Matter」での出来事を語るブロンズ像を作ろうと提案しています。

バンクシーのアイデアとは?

ブリストルで「Black Lives Matter」の抗議デモが行われた直後に、バンクシーが自身のインスタグラムにドローイングを投稿しました。バンクシーのコメントは以下の通り。

ブリストルの真ん中にある空っぽの台座をどうする?

コルストン像を恋しいと思う人、そうでない人、その両者の要求を満たすことができるアイデアがあるんだ。像を水の中から引きずり出し、台座の上に戻して首に太綱を結び、像を引きずり降ろす抗議者の等身大ブロンズ像を委託する。誰もが幸せ。有名な日を記念して。

バンクシー、Instagram
出典:バンクシー, Instagram

ではいったい、バンクシーが言う「コルストン像」とは何を指しているのでしょうか。

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ブリストルの港に投げこまれた奴隷商人コルストン像

ブリストルのデモ【Black Lives Matter】

6月7日(土)ブリストルで、米国ミネアポリスでのジョージ・フロイド殺害を受けた世界的な抗議行動「Black Lives Matter」の際に、17世紀の奴隷商人エドワード・コルストンの像をデモ隊が引きずり下ろし、抗議者たちが像の上に飛び乗りました。

デモ隊は像に赤と青のペンキを塗り、1人が像の首に膝を当て、アフリカ系アメリカ人のフロイドが白人警官の膝の下で死亡したことを想起。

台座から降ろされたコルストン像は、アンカー・ロードを転がされながらブリストル港に投げ込まれました。

また、今回ロンドンの「ロンドン博物館」敷地内にあった奴隷商人「ロバート・ミリガン像」も、デモの後に撤去されています。

17世紀の奴隷商人コルストンとは

エドワード・コルストン(Edward Colston, 1636年11月2日 – 1721年10月11日)はイギリスの商人、トーリー党の国会議員、篤志家、奴隷取引家。1680年には、イギリスのアフリカ奴隷貿易を独占していた王立アフリカ会社に加入したことで、奴隷貿易に大きく関与。彼は1689年に会社の最高職である副総督に就任。彼の資産のうちどの程度が奴隷貿易に由来していたのか正確な所は不明であるが、彼が奴隷貿易に関与して財を成したことは事実である。

Wikipedia

エドワード・コルストンのブロンズ像は、1895年に彫刻家ジョン・キャシディが制作。ポートランド石の台座の上に立てられました。

ブリストルのコルストン像の場所はどこ?

「コルストン像」は港に投げ込まれた直後にはGoogle マップ上でも水中に移動。Google社により「closed(閉鎖)」の文字が添えられました。(現在は水中から撤去)

その後、コルストン像はどうなったの?

出典:「Gentleman on the plinth : Manoel Akure 」
Photo credit : Kimberley Meadows 

翌6月8日、ブリストルのリーズ市長は「コルストン像は侮辱であり、撤去されたことに損失感はない」と語ると、「像を回収して博物館のいずれかに収蔵する可能性が高い」と述べました。

6月11日、コルストン像はブリストル市職員により海から引き揚げられて、現在は市が安全な場所に保管。

コルストン像は、抗議者たちが書いた落書きやロープを取り除かずに博物館に展示される予定です。

いつ、どこに展示されるかは確認されていませんが、像が撤去されて以来、この像をどうすべきか、またその場所に何を置くべきかについて激しい議論が交わされてきました。落書きで覆われた台座は今もそのまま残っています。

バンクシーはその台座にコルストン像を戻して首に綱をかけ、「コルストン像を引き下ろそうとする抗議者たちの像」を立てれば誰もがハッピーだと提案したのです。面白いアイデアですね。

» バンクシー本人による作品集”Wall and Piece”【日本語版】 はこちらです。

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最後に

ブリストル市議会によると、奴隷制度から今日に至るまで平等を求めて戦い続けた300年にわたる歴史を学べるとして、「コルストン像」は今後、デモで使われたプラカードと一緒に博物館で展示される予定。

「像を水の中から引きずり出し、台座の上に戻して首に太綱を結び、像を引きずり降ろす抗議者の等身大ブロンズ像をつくろう」というバンクシーのアイデアは、受け入れられなかったみたいですね。

それならバンクシーが「デモ隊に引きずり下ろされるコルストンのブロンズ像」のフィギュアを自ら制作し、ブリストル美術館に侵入して勝手に展示してみてはどうか、そんなことを考えた次第です。

BLACK LIVES MATTER PARIS

BANKSY IN AMSTERDAM MOCO MUSEUM

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gypsycats

Paris Diary written by gypsycats from Paris France フランスとパリとアートを愛しています。アートやファッション、小旅行など様々なことを綴ります。

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